「うんん、大丈夫。あっでも、取って欲しいな」


「言うと思ったよ」


コップをテーブルに置いて、充が洗濯物をハンガーから外してくれた。


「ありがと」


「風呂行ってくるな」


「ごゆっくり」


私は充に、ヒラヒラと手を振った。


「畳もう」


ソファーから下りて、ふわふわしたマットに座り直す。


タオルを畳んで、Tシャツも。


外からは時折、雨と風の音がする。


「やだな~」


風が強いらしくて、窓が時々ガタガタと大きな音をたててた。


一人で、その音にビビってるとき。


プルルルプルルル、と家の電話が大きな音を鳴らした。