夏恋~それは永遠に~

父さんが誰にもわからないように、ため息をついた。


年だからしょうがい。


「これは、チョコだね」


「うん。ハワイのお土産。食べて」


そう言って、菜々がばあちゃんにチョコをひとつ渡した。


「おいしいね」


一口食べて、ばあちゃんがそう言った。


「よかった」


菜々が笑顔でそう言った。


それからすぐに、心配そうな顔を俺に向けた。


そんな菜々に、俺は困ったような笑いを返すことしか出来なかった。


年だから、ボケはしょうがない。


でも、やっぱり心配で。


これからもっと、ひどくなってしまうんじゃないかって思ってしまう。


それに・・・