夏恋~それは永遠に~

少しでも、雰囲気を変えようとして。


「あら。ラブラブだこと」


母さんがニヤニヤしながら、こっちを見た。


「まあ、なんだ。楽しかったってことだ」


ビデオのせいか、父さんが照れた顔をしていた。


「もう、誰にも見せられない」


あまりの恥ずかしさからか、菜々が手で顔を覆った。


「いいじゃない。ラブラブっぷりを見せつけてあげなさい」


「お義母さん~」


「さーて。もらったコーヒーでも、飲みましょうか」


そう言って母さんは、台所に行ってしまった。


「向こうの家には行ったのか?」


「まだ」


「最初が家でよかったじゃないか」


「よくないです!充はよくても、私が・・・」