夏恋~それは永遠に~

菜々が顔を真っ赤にしながら、俺を見た。


「恥ずかしい」


小さな声で、俺にそう言った。


確かに。


俺もだんだん、恥ずかしくなってきた。


画面はずっと、白いビニールシートが映ってるだけ。


でも菜々の「これは」の後の言葉は、ビデオが遠い所にあったためか聞こえることはなかった。


「白いわね」


母さんはテレビの画面にくぎ付けになってた。


俺も菜々も、あのときの会話が入ってなくてホッとした。


しばらくすると、菜々の後姿が映った。


「やだ、充」


「菜々だって、俺の撮ってたじゃん」


これ以上、恥ずかしことはないと俺は思っていた。


でも・・・