私はおばあちゃんに、ひとつの箱を渡した。


「ばあちゃん、甘いもん好きだろ。だからチョコ」


「あれ~お土産なんてよかったのに」


そんなこと言ってるけど、おばあちゃんの顔は笑ってた。


「あと、こっちが父さんと母さんの」


二人にも、マカデミア・ナッツのチョコレートとコーヒー


「ごめんなさい。こんなもので」


「いいのよ。食べるの楽しみだわぁ」


お義母さんは、いつも笑顔だ。


「ビデオ撮ったのか?」


「ああ。撮った」


お義父さんからビデオという言葉が出て、充が紙袋からビデオを取り出した。


「見る?」


「もちろん」


充がテレビに、ビデオをつなげた。