「菜々、着いたよ」


「んっ・・うん」


ゴールデンウィーク明けの日曜日。


私たちは、充の実家を訪れた。


お土産と、ハワイを取ったビデオと、思い出話を持って。


「やっぱ、まだ疲れてんだろ?」


「ん、大丈夫」


充が車を走らせてる間に、眠ってしまったみたいだ。


充に起こされたときにはもう、充の実家の駐車場に車が止まってた。


「充だって、帰って来てすぐ仕事で、疲れてない?」


「俺は大丈夫」


少しだけ乱れた私の髪を、充が手で直してくれた。


「行くか」


「うん」


手にいっぱいお土産を抱えて、家に入った。