ホテルに戻って、菜々が自分たち用に買ったお土産の箱を開けた。


「帰ったら、一緒にコーヒー飲も?」


「ああ」


自分たち用に、色違いのマグカップを買った。


ハワイ柄のデザインのマグカップ。


俺が水色で、菜々が白。


「明後日の朝には、もう帰るんだよね」


「そうだな」


菜々がカップをしまいながら、寂しそうな表情をした。


「もっと居たかった?」


ベットの上に座って、菜々を呼んだ。


菜々は俺の隣に座って、自分の身体を俺に預けて来た。


そっと、菜々の腰に手を回す。


「居たかったけど、もう十分」


「そうか?」