俺は、思いっきり菜々を抱きしめた。


「ちょっ、充!」


バタバタと俺の胸の中で、暴れる菜々。


「ちょっと黙って」


強引に菜々の唇を奪った。


「んっ・・・」


何回も、唇の角度を変える。


聞こえるのは、波の音と菜々の息づかいだけ。


「この、大バカやろー!」


「きゃー」


充の声が、耳に響いた。


キーンってなったよ。


「菜々は、声かけられたら誰にでも笑顔を振りまくんだ」


なんか怖いよ~


充のこめかみ、ヒクヒクしてるし。