「やばっ・・・」


菜々の後姿を見送りながら、俺は顔を赤くしていた。


「反則だろ」


ちょっとからかっらだけだった。


なのに逆に、俺が遊ばれた。


いや、菜々には遊んだという感覚はないと思う。


ただ、怒りに任せた仕返し。


落ちてたビデオカメラで、菜々の姿を追った。


黒い生地に、白の水玉の模様をした水着。


そこから伸びる、白く細い手足。


背が小さいってのもあるけど、とにかく菜々は軽い。


それに、俺と結婚してからずいぶん伸びた髪の毛。


それを高い位置でひとつにまとめてる。


「かわいすぎだろ」


誰に言うわけでもなく、一人呟いた。