「充・・・」


「俺はこんなに好きなのに」


しゃがみ込んで、私の目を覗いてきた。


その真剣な顔に、ドキッとしてしまう。


「あの、充・・・私・・・」


ドキドキする心臓を押さえて。


「好きだよ」


そう言った。


「菜々・・・」


キスされると思って、目を閉じた。


充の顔が、だんだん近づいて来るのを感じた。


「ぷっ・・・」


えっ?


その笑い声に目を開けると、充の顔が目の前にあった。


「充?」