そう言って菜々は、ニッコリ笑った。


「じゃあ、頑張らないとな」


荷物の中から、水着を引っ張り出した。


「ねぇ、充」


ベットの上で荷物をごそごそやってると、菜々が俺の背中に抱きついてきた。


「なに?」


「ありがとう。忙しいのに連れて来てくれて」


「当たり前のことに、お礼なんて言わなくていいよ」


そっと背中に回された手を離して、菜々を自分の胸に抱いた。


「やっぱ、菜々小さい」


「いいよ。小さくて」


「なに?考え方変わったの?」


俺は菜々の顔を覗いた。


「だって、充の胸にすっぽり収まるでしょ?抱きしめられてるな~って感じるの」


「そっか。じゃあ、小さくてよかったな」