「今度こそ、幸せになるんだよ」


美希が私の額を、小さく叩いた。


「うん」


私が流産して実家に帰ったとき、美希が一番に会いに来てくれた。


いつもは人前で絶対泣かない美希が、一緒に泣いてくれた。


「泣かない!花嫁は、常に笑顔」


「はい」


私たちの様子を見て、周りがくすくす笑ってた。


「もう、菜々美のせいで笑われたじゃん」


「ごめん」


「旦那さん。菜々美返します」


「えっ?」


後ろを振り返ると、いつの間にか充の姿があった。


「俺より友達がいいって?」


「違うよ~」