純白のウエディングドレス。


胸元がレースになってて、小花が飾られていて、とってもかわいいの。


20メートルほどのバージンロードを、お父さんと歩く。


春の暖かな日差しが、教会中に降り注いだ。


祭壇の向こうには、私たちが出会った海が広がってた。


隣のお父さんは、少し緊張気味。


充のところまで、ゆっくり歩いてく。


「菜々美を頼むぞ」


「はい」


お父さんの言葉に、充がうなずいた。


「菜々」


ゆっくり顔を上げると、充の笑顔が目に入った。


私も微笑み返す。


お父さんの腕から、充の腕へ。