「ごめん、菜々」


後ろから、充に抱きしめられた。


小さい私は、充にすっぽり包まれる。


「菜々がそんな風に思ってくれてるなんて、考えたことなかった」


「バカ」


「うん、俺はバカだな。菜々のご飯、おいしいよ」


「今さら遅いよ」


「ごめん。許してくれる?」


「許さない」


「どうしたら許してくれる?」


「・・・アイス」


「菜々?」


「コンビニで売ってる、パフェのアイスがいい。あれが食べたい」


「そんなんで許してくれるの?」


充が私の顔を覗いてきた。