いかにも、この電話で起こされましたって声をした美希。


「今から出てこれる?」


「今?」


「お昼おごるから」


「わかった。どこ行けばいい?」


「いつものファミレス」


「了解」


美希は電話の向こうで、思いっきりあくびをしながら電話を切った。


私はよく行く、ファミレスに向かった。


席に着いて、美希を待った。


出るのは、ため息ばかり。


これから、どうすればいいの?


わかんない。


産みたいの?産みたくないの?


でも、この子を殺すことはできない。