ここに、いるんだ。


赤ちゃん。


産むか、産まないか・・・


ほぼ放心状態で、病院を出た。


「どうしよ」


泣きそうになった。


親には、なんて言おう。


てか、こんなこと言えないよ。


初めて会った人とエッチして、しかも妊娠しちゃったなんて・・・


「こんなこと言えるの」


私はケータイを取り出して、美希に電話した。


美希しかいない。


「もしもし、菜々美?」


「うん」


「起こさないでよ。まだお昼じゃん」