「ただいま」


家に帰ると、部屋中の電気が消えていた。


もう19時になるのに。


「菜々、いないの?」


菜々を捜しながら、リビングに向かった。


「なんだ、居るんじゃん」


リビングのソファーに座ってる、菜々を見つけた。


電気をつけながら、菜々に聞いた。


「病院どうだった?」


返事がない。


「菜々?」


「あっ、おかえりなさい」


俺が菜々の前に行くと、びっくりしたような顔をした。


「病院どうだった?」


もう一度聞くと、菜々がポロポロと涙を流した。