「えーーーーー!」


家中に私の声が響いた。


トイレで固まってしまった私。


これは事実?


真実?


「嘘だ~」


はははと、渇いた笑いが漏れた。


じっと、自分の手の中にあるものとにらめっこ。


それは、表情一つ変えることなく私の手の中にあった。


妊娠検査薬。


反応は、陽性。


「嘘でしょ・・・」


私、安西菜々美


二十歳の大学2年生。


ただ今一人、トイレの中で混乱中でございます。