依然、藍奈は死んだような表情で立っているだけ。
「おい、藍奈! テメエ何しやがんだコラァ!!」
ここ最近で最も強く睨(にら)みを利かすが、藍奈は動じることもない。イライラして前に進もうとした麟紅を常磐が片腕で制止する。
「いてて、グラリン突き飛ばしすぎやねん」と苦笑いから、すぐにまじめな顔になって、「ありゃたぶん幻術の初歩の誘惑(テンプテイション)やな。やることが小賢しいったらありゃせんわ」
「げんじゅつ?」
「全世界的に広まる簡単な騙しの魔法や。極めれば全部に人間を騙す術式を組み立てることもできるんやけどそれする奴はおらへんな」
「要するにその幻術とかいうのはネロがよく使う魔法じゃねえってことか?」
そやな、と常磐は頷いて見せた。
「おい、藍奈! テメエ何しやがんだコラァ!!」
ここ最近で最も強く睨(にら)みを利かすが、藍奈は動じることもない。イライラして前に進もうとした麟紅を常磐が片腕で制止する。
「いてて、グラリン突き飛ばしすぎやねん」と苦笑いから、すぐにまじめな顔になって、「ありゃたぶん幻術の初歩の誘惑(テンプテイション)やな。やることが小賢しいったらありゃせんわ」
「げんじゅつ?」
「全世界的に広まる簡単な騙しの魔法や。極めれば全部に人間を騙す術式を組み立てることもできるんやけどそれする奴はおらへんな」
「要するにその幻術とかいうのはネロがよく使う魔法じゃねえってことか?」
そやな、と常磐は頷いて見せた。

