~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王

「何したんだ?」

 麟紅が尋ねると、常磐は笑って、

「【教会】に情報の公開を求めたときに何もあらへんやったゆーたろ? そん時に【教会】をあおっとったんや。ネロ・メイルという男は危険やでってな」

 ちょうどネロが麟紅を処刑する口実を作ったのと同じ方法か。しかし常磐もこんな下手糞な関西弁使う割りにはなかなかできる奴じゃないか、と麟紅は感心する。

「おかげで【教会】の別の司祭(ビショップ)が来ることになりましてね。まあそちらの方は僕の“友だち”にどうにかしてもらうつもりですが」

 あ? と麟紅と常磐の眉毛がつりあがった。友だち……? まさかまだ仲間がいるのか?

「ええ、まあ」

 ネロは笑って流し、さらに続ける。