~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王

 優雅に笑って、ネロは麟紅をさえぎった。表情は穏やかだが、まったく温かみは感じない。むしろ冷たいとさえ感じる。

「大まかな流れはさっきあなたたちが話していた通りです」

 それはつまり、自分は竜王術を狙っていることを認める、ということか。

「まあそうですね。本当はもうちょっとゆっくりあなたを殺す方法を考えていたかったんですが」

 麟紅をあざけるように一瞥し、それから常磐を睨みつける。

「まったく。あなたのせいで予定が狂ってしまいましたよ」

「やろうなあ」

 フフン、と常磐は愉快そうに笑う。