~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王

 麟紅が自身を他称魔法使いとする理由は二つほどある。
 一つは麟紅の右目にある。
 黄水晶(シトリンカラー)の瞳を有する右目は、予知眼(よちがん)という眼力を持った目である。能力は、文字通り未来を予知する力。
 麟紅はこの予知眼を魔法と思っていない。眼力自体は魔法的力なのだが、麟紅の考える魔法といえば杖を持って呪文を唱えたり、札を使って呪いをかけたりすることであるからだ。
 もう一つの理由は、麟紅の閉じた左目にある。