~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王

 ふと、麟紅が時計を見ると、時刻はもう十一時を過ぎていた。

「やっべ! 閉店時刻三十分も過ぎてる!」

「マジか! 常磐! おれたっちもさっさと帰るぜよ!」

「おう! ほなぐらりん、また明日!」

 二人でそれだけ言って、足早に帰っていった。支払いはもう済ませたからいいけど……

「片付けぐらい手伝ってけよ……」

 それから麟紅が店主に帰ることを告げて店を後にするまで、十分ほどかかった。