「気に入らないって、何が?ぜよ」
事情をすべて知っているわけではないらしい丁次が冷や汗を垂らしながらも麟紅に尋ねた。麟紅は猛犬のように丁次を一度にらみ、ふう、と息を吐いた。
「動きも、口調も、見た目全部。あいつ、なんかあの東鳳院に似てて気に食わねえ」
東鳳院(とうほういん)煽烙(せんらく)。かつて学園に保存されていた『未完成の賢者の石』を使って麟紅の左目をこじ開けた人物。<黄金の暁>の一員。
「東鳳院ねえ……」
常磐が呟いた。
事情をすべて知っているわけではないらしい丁次が冷や汗を垂らしながらも麟紅に尋ねた。麟紅は猛犬のように丁次を一度にらみ、ふう、と息を吐いた。
「動きも、口調も、見た目全部。あいつ、なんかあの東鳳院に似てて気に食わねえ」
東鳳院(とうほういん)煽烙(せんらく)。かつて学園に保存されていた『未完成の賢者の石』を使って麟紅の左目をこじ開けた人物。<黄金の暁>の一員。
「東鳳院ねえ……」
常磐が呟いた。

