~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王

「それじゃあ今度こそ決まりですね!」

 と紫音は笑顔で告げて、リンゴを入れていたバスケットを持って藍奈と茜と部屋を出て行こうとして、

「病院では安静にしててね、兄さん」

 ウインクと同時にその場を後にした。
 後に残されたのは呆然とした状態で固まる麟紅と、隣で必死に爆笑しそうになるのを堪えている常磐だけだった。

 昨日の雨が嘘のように、今日は晴れている。

 それでも二人の少年は、今日は病院のベットの中。

 退院は、明日だそうだ。