~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王

(ネロが来る直前に起きた爆発は藍奈の部屋からだったのか)

 そして常磐がそのとき何かを言いかけていたのを思い出す。

「昨日は事務所で一晩過ごしたんだけど、あんなとこ長くいられないわ」

 はあー、と特大のため息を一つ。<黄昏の翼>事務所には確か常にカーキーがいたはず。つまり昨晩はカーキーと夜を共に過ごしたのか。いや、決して卑猥なことを考えているわけではないことを先に言っておく。

「まあ、逃げちまったネロに責任取れなんて言えねえしな」

 うんうんと麟紅はうなずいた。
 とそこでパンと手を叩く音が響く。嫌な予感が麟紅の脳内を駆け巡った。