通り雨だったのか、さっきまで土砂降りのようだった雨はすぐに止んだ。

 同時に暗闇の中で明るく輝く、炎の少年が再び姿を現した。

 その手には、炎の弓。

 そしてその右目は、真っ赤な瞳だった。

「あ、ああ……、あう、あ、その、目は……」

 先ほどまでとは違う、今までの黄水晶(シトリンカラー)の瞳とはまったく違う瞳。

 紅玉髄(カーネリアンカラー)の瞳。

「か、かか、界流眼(かいりゅうがん)……?」