~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王

 麟紅自身、剣術(こんなこと)は漫画やドラマの見よう見まねでしかない。本物の剣士には絶対に勝てないだろうが、しかし、と麟紅は思う。

「ケンカじゃ両手をふさぐヤツはバカだぜ……。手がふさがった時に、攻撃も防御もできなくなるからな」

 そう言うと麟紅は思いっきりネロの腹部に左拳をぶち当てた。
 ガハッ、と血を吐いてネロはくの字に固まった。

「ふ、ふふふざけやがってええええああああああ!!!!!」

 ネロは叫び、左手を振るう。
 麟紅はそれを右手の剣で受け止め、右の爪がやってくる前にネロの足を払う。