~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅲ 竜と闇黒の王

 狙うは迷うことなくネロの胸、心臓を一突き。それで止めとするつもりだった。が、もちろんそんな簡単に事は終わらない。
 ネロはその胸に炎の剣が突き刺さる、その寸前で体をよじらせ、紙一重で攻撃をよけた。
 もちろん、わざと。
 ネロの顔が、狂喜に歪む。
 ヒュッという音とともに氷の爪が麟紅の頬をかすった。肌が薄く一筋に裂けた。
 しかし麟紅は怯(ひる)むことなく右肘(みぎひじ)を勢いよく曲げる。曲げた肘の先にはネロの胸部が。不意を突かれたネロは鳩尾(みぞおち)に思いっきり麟紅の肘を受け、一瞬苦痛の表情を見せた。

「テんメェ……!!」

 今度はネロの膝(ひざ)が、無防御の腋(わき)に突き刺さる。