『…な……姫奈っ!』


愛の大きな声が聞こえて我に返る。


「あっ…ごめん…考え事してたっ……」

『もうっ…教室ついたよ?
姫奈さっき桐谷涼に助けてもらってからずっとぼーっとしてたし!…本当に大丈夫……?』



「うん!全然平気っ…。
って―え?桐谷……涼?
―あの彼が―――…?」