「だい…じょうぶ。」 瞳に大粒の涙を溜めて今にも泣きそうになりながらその子は言った 軽くぶつかっただけにしては不安そうな顔をしている 「名前はなんて言うの?」 「…りお。」 「梨緒ちゃんて言うのね。梨緒ちゃんは、今日は誰と来たの?」 「ママとパ…パ…。」 周りを見渡しても家族らしき人は見えなかった 「そう。はぐれちゃったのかな?」 梨緒は首を縦に振った