その時




翠と出会った時の様に風で桜の花びらが舞った



瞳が合った瞬間

晶は手に持っていた新入生代表のスピーチの原稿を落とした

バサッ




俺と晶はお互いを見つめた







しばらく時が止まってしまった感覚がした






そしてフラッシュバックの様に




一瞬で全てを思い出した







二人とも見つめ合いながら






一筋の涙が零れた