廊下から裏口に抜けるドアを開く 満開の桜が朝日を浴びて薄紅色の花びらを輝かせていた そこには一人の生徒が桜を見上げている 後ろ姿だったが、真っ直ぐに背筋を伸ばし、黒いロングのサラサラの髪が風になびき美しかった 引き寄せられる様にその少女へと向かって行く 近づくと俺の足音に気づき その少女は振り返った