手に持っていた黒いカーディガンを浩一の背中に掛けた


「あぁ、ありがとう。晶。」

「どういたしまして。」




目の前には東京のネオンが瞬き眩しかった

高層ビル群と東京タワーの赤色が引っ切り無しに光り、自動車のライトなどで東京自体がまるで呼吸している様に見えた

 



「にぎやかな食事だったな。」

「うん。」


晩御飯をこんなにゆっくり食べられたのはいつぶりだろう



彩名にも一人で食事を取らせてばかりで申し訳けないな




ふとそんな事を考えていた