透は恥ずかしくなって黙った

 (もぉ~恥ずかしい)

ちらっと郁を見てもニヤニヤしながら透を見ていた

 「ばか…」
 「…あっそこを左に曲がったとこでいいです」

郁の指示通り左曲がって降りると

 「あれ…ここ」
 「…そう、俺のマンション…はい…じゃぁ…これで」

そこは1年前まで郁が叔父から借金をして借りていたマンションだった