長かった授業も終わり、ようやく昼休み。
私は友利の所へ行き、お弁当を広げる。
「で、噂の事だけど…」
と友利が話し始めたら、私のケータイが鳴り響いた。
…も〜!また間が悪いっ。
私は渋々ケータイのディスプレイを見た。ディスプレイには"海斗"と表示されている。
急いで通話のボタンを押した。
「もっもしもし!?」
「…葵??ごめんね、ご飯中に」
「ううんっ!大丈夫!!」
申し訳なさそうに言う海斗に、私は明るく話す。
愛しい人からの電話。
怒るわけがない。
でも、海斗からの電話なんて久しぶりだな…。
「今日の夜、家に来て?
――――待ってる…
ごめんね、もう仕事だから切るね」
「夜に行くから…頑張ってね!!」
「うん」
海斗は私の返事を聞いてから、電話を切った。
私が嬉しそうにケータイを閉じたのを見て、友利が
「彼氏くんでしょ??
私の前でのろけんなーっ!!」
と私に怒り散らした。