私は新橋 葵
毎日を平凡に過ごす女子高生。
「ねー…聞いた??」
「聞いた聞いたっ」
教室に向かっていると、生徒が何かを噂話している。
何かあったのかな??
よく分からないまま、教室に入ると、ここでもまた、先程と同様に噂話をしていた。
私は席に鞄を置き、友達の友利(ユリ)に聞いてみる。
「何を皆噂してんの?」
友利は深く溜め息をつき、
「やっぱり葵は何でも遅い!!」と
少し呆れて言った。
そうは言いつつも、友利はすぐに笑顔になった。
…多分、いい噂っぽい。
「あのねっ!」
―――と言いかけた所で、間が悪くチャイムが鳴ってしまった。
友利は「お昼休みにね♪」と言って、そそくさと席に戻って行った。
なんて間が悪いっ!!!
すっごく気になるー!!
…当然、私は授業に集中出来ず、先生に叱られた…なんて言うまでもない。