「だったら、作りますよ。」

「作るってきみが?」 
草食さんが私に聴いてきた。

「はい、例のタルトはわたしが作ってます、オリジナルなので。わたし一応、製菓の学校にも通ってるんです。そんなに食べたいのなら、おつくりしますよ。」

「えっ、マジで。ラッキー」

うわぁー。ケーキ男さん一気にテンションあがったよ。なんか、子供みたいでちょっと可愛い。でも・・・・・。 


「はい、でも材料が足りないので・・・・・。どうしよう。今日ここでつくるのはむりです。私の家に材料置いてあるので。」


明日、材料持ってこよう。私は、そんなことを考えていてケーキ男さんが、


「じゃあ、あんたの仕事終わったときにあんたの家行ってもいいか?」


と言ったのを聴いていなくて、草食さんに「大丈夫?」ときかれ

「はい。」 と言ってしまい。喜んでいるケーキ男さんに間違いだと言えるはずもなくタルトをご馳走することに・・・・・・。  


マズったなぁー。 


閉店時間に店の前で待ち合わせすることにした。