それを手に取った。
…確かにすごい外観は綺麗で、中の設備もすごい。充実してる…
しかも7クラス!?ありえない!
自分の学校と比べ物にならなかった。
でも、何かわからないけど、悔しかった。
「ねっ。いいでしょ?さすが東京よね」
母は笑顔を作ってあたしに見せた。
「…どんなに設備がよくても、あたしはここの学校がいい。
一人暮らしはだめなん?行きたくない」
母と父は顔を見合わせて、やっぱりな、という顔をした。
「まあ…確かに最初は嫌やろうけど。慣れてくるし、また遊びに来れるし。」
「そうよ。夏休みとかにまた戻ってくればいいんやから」
「…」
あたしは黙ってリビングを出て、部屋に行った。
