ヤンキーの恋~少年編~

「分かった!恋の伝道師と呼ばれる俺に任せておけ!」

男は単純だ。

二つ返事で引き受けた

聞いた携帯電話の番号に電話をしてみた。
プルル・・プルル・

「はい・・」
(暗い声だな)

「椿ちゃん?この前カラオケ行った鈴村の友達のさ、村山だけどいきなりごめんね」

「なに?」無愛想な声で椿が言い放つ。(そっか、あの暗い子が椿ちゃんだったな)と私は急に自身がなくなった・・・。

「えっとさ、最近椿ちゃんが冷たいって、鈴村の奴が悩んでてさ〜何かあったの?」

俺は直球勝負で椿に問いかけて見た。

「何にもないけど!」椿は相変わらず暗い声で答えてきた。

・・会話が持たない。
話す話題もない・・・
暫しの沈黙が嫌な感じだ。

「あのさ、鈴村の事どう思ってるの?」
さらに直球で畳み掛けてみた。

「ちょと怖い」と椿は答えた。

「はっ?」耳を疑った。あのベビーフェイスが売りの鈴村が怖い?(やっぱあいつなんかしたな?)