しかし、一番驚いているのは覇王だった。
 
息子の由馬を見て、どうしていいのかわからないと言った表情だ。
 
「お父さん……何してるの?」
 
「由馬……私は……私は……」
 
覇王の顔色が急に変わったように見える。
 
人間味のある肌の色、そして、澄んだ黒い眼になっていた。
 
「覇王……意識を取り戻したか?」