「確か……黒龍と戦っていたはずなのに……」
 
「そう、君は黒龍に打ち勝ったんだよ」
 
不意に頭に響く声。
 
耳に届くというよりは、頭に響くという感じだ。
 
「誰だ?」
 
「君が真田幸村くんだね……君のおかげで、闇雲ももう少しで壊滅だ。あとは覇王だけ」
 
聞き覚えのない声に戸惑いながらも、俺はこの人物が誰か予想がついた。
 
「アンタ……富吉だな?」 

「ふふ……さすがだね」