闇雲に仕掛ける――
 
ついに、俺達が攻勢に回る時が来た。
 
しかし、俺にはそう簡単に行きそうに思えない。
 
「源内。俺には尻尾をつかんでも本体を捕らえるくらいの力は無いぜ?風神にだって、俺はかなわなかったんだからな」
 
源内は書き終えると、筆を置き、俺の方を向き直る。 

「なぁに、俺にだって考えはあるさ。力は合わせれば大きくなるんだからな」