「初めまして。私はここの主人の大久保利通と申します」 大久保利通―― と名乗った男は鼻の下にヒゲを蓄えた、中年のりりしいおじさまって感じの人物だった。 丁寧な挨拶に、俺は思わず頭を下げる。 あくびをしている慶次の頭を引っ張りながら――