「くっそー…
なんで…なんで4なんだよ!!」


昼休み。

1枚のプリントを前に、クラスメートが一喜一憂する中、

太郎は真っ青な顔つきで肩をわなわなと振るわせていた。


「まあまあ、そう気にするなって。
俺なんか1だぜ?
滅多なことがない限り1なんてつけない、ってセンセー言ってたのに」

「そういう問題じゃないんだよ!!」


兄の慰めなど、太郎からしてみれば気休めにもならない。

叫ぶなり、プリントをくしゃくしゃと丸め、ゴミ箱に入れる訳でもなく、

ダッシュで教室を去っていく太郎。

“どうしたどうした。一体何があったんだ”。

クラスメートは教室の真ん中に固まり、太郎を心配する。


「太郎くん、何があったの?」