どういうコトだ?
白楼斎が俺に話してくれた内容と違う。
『お前らのような、若い神は知らなくて当然だ。
俺がこの世界に閉じ込められてから、既に何百年という年月が経過している。
この世界に居る限り俺は不老不死だからな、死ねないのさ。
…真相を知りたいか?
死ぬ前に真実を知るのも、また一興じゃないか』
奴は2つの世界、そして凶の誕生について語り出した…
かつて存在した世界…
それは混沌そのものであり、形のある物など存在しない世界だったという。
ある神が言った。
この世界を、何とか楽園に変えられないだろうか?
それには多くの神が賛同し、かくして世界の構築が始まった。
神界を離れ、この世界に降り立った神々…
しかし世界を変えるのは、いくら神とて容易なことでは無かった。
厳しい環境と重労働に耐えられず、神々は一人、
また一人と神界へ帰って行き…
ついには、楽園を作ろうと言い出した神だけになった。
その神は、自分を裏切って帰って行った神々を恨み、ねたみ、憎み、呪いながら…
そのドス黒い感情を肥大化させて行った…