『アハハハハハ!

…神ってのは、いつの時代もバカばかりだ。
仲間に頼らなければ、たった一人の敵を倒すこともできなければ、世界を救うこともできない。

まぁ…
頼っても無駄だけどな。
間もなく解放界と封印界は一つに統合される。
…と言えば聞こえは良いけど、実際は解放界が封印界に喰われるんだけどな』


…俺は、ファビスの言葉に妙な違和感を覚えていた。

こいつ、まさか…
元は神じゃないのか?

それに、まだ奴は「自分がファビスだ」と名乗っていない!


「…お前、何者だ?」

強力な威圧感に、俺は奴がファビスだと感じたが…

それは勘違いかも知れない。


伍凶将も実は、元々存在しない奴らだったと言っていた。

「凶」という敵は本当は存在せず、目の前の奴が全てを操っていたとも考えられる。


『フフフ、気付いたか。
流石はウノサス。

お前の推測は予想できる。
「凶など最初から存在しなかったのではないか?」
…だろ?

その通りだよ!
だがな、ウノサス…
その情報操作をやったのは、神界から俺を追放した連中だ!

たった一人の神を封印するためだけに、奴らは世界を一つ潰したのさ!』