俺は左手に神雷萬衝を持ち、シントへ刃先を向ける。

予告ホームランのように!

「勝負だ、シント!」


『バカめ、とっくに勝負は着いてるんだよ!

何が爆魔神天だ!
ちょっと名前が長くなったからといって、イイ気になるなよ!」


ドバシュオオウッ!!


シントは両手を大量の触手に変え、それは俺に向かって怒涛の如く押し寄せた!

まるで何百匹かの蛇が、一斉に襲い掛かってくるようだった!


だが俺には…
その全ての動きが見えていた。

(さっさと奴を倒して、さゆりを奪い返さなければ…)

『行くぞ…
乗れ、魔神!』

俺の焦る心境を察したのか、透徹が叫ぶ。

しかし…
乗るとは、どういう意味だ?

『私から手を離せ』


パッ


言われるままに神雷萬衝から手を離した。

そのまま剣は地に…
落ちない!

神雷萬衝は地に着かず、地上から30センチ程のところで浮上した。

「これは…?

!!
そうか!」