グゴンッ!


鈍い地響きと共に地盤が揺らぎ、マグマが吹き出し始める!

「透徹、あばよ…」


ブシャアアアッ!!


シントとルシヴァナは噴出したマグマの中に消えて行った…

それを最後まで見届けた後、透徹は地に膝を着いた。

「鬼神よ、私も…
すぐに後を追うことに…
な…りそう…だ……」

透徹の胸には、深々と杭のような物で刺された傷があった。


剣を突き刺そうとした時、シントは咄嗟に足を鋭い杭の形に変化させて透徹へ向けたのだ。

すぐに透徹はそれに気付いたが、躊躇することなくシントの背に剣を突き立てた。

それは同時に、自分で自分の胸に杭を打ち込むコトを意味していた…


ドサッ


透徹は前のめりに倒れ伏せ、動かなくなった…



………


それからしばらくして、

「う…ん…」

意識を取り戻すラシス。

「…!?
皆の気配が無い!」

『気が付いた?
最後の生き残り…
時の女神ラシス』

ラシスの目の前の空間に歪みが発生し、そこから這い出るように出て来たのは、焼けただれた姿のシントだった。