シントはリ・シュウの怒りを誘うような、挑発的な言葉を投げ掛けた。

「貴様!」

即座に天目宝旗を取り出し、槍のような形に変えるリ・シュウ。

中国の戦国時代に使用されていた武器、三叉戟(さんさげき)だ!

そしてリ・シュウの神速を活かした連続攻撃が繰り出される!

ザシュ!
ザシュ!
ザシュ!
バシュ!
ガシュ!

しかし全ての攻撃をシントは避けてみせた…

「俺の神速が通じないだと?」

『ノロいね。
速さを語るなら、まずボクを超えてもらわなきゃ』

「…!!?
バカ…な………」


シントの声は、リ・シュウの後ろからだった。

そしてシントの手には握られていたのは三叉戟!

一瞬で天目宝旗を奪い、その穂先でリ・シュウの胸板を貫いていたのだ!

『やっぱり君も大したコトないんだね。
つまんないや、バイバイ』

シントはリ・シュウを貫いたまま、三叉戟を下に向けて地面に投げ付けた!


ドッグアアォオッ!


凄まじい地響きと共に地割れが走り、地熱の湯気が吹き出す。

衝撃が、地表のすぐ近くまでマグマを呼び寄せたのだ。

リ・シュウはゆっくりと、崩れてゆく地面と一緒に地割れの中へ飲み込まれて行った…